【バー入門】チェイサーとは?お水とは違うの?チェイサーの意味と役割を解説

チェイサーという言葉は聞いたことあるでしょうか。

「あー、お冷(お水)のことね」
と思われた方も多いのではないでしょうか。

実は、チェイサーとはお水という意味では無いのです。
「でも、水が出てくるやん!!」
と言われてしまいそうですが、今日はそんなチェイサーについてお話したいと思います。

チェイサーとは

チェイサーとは英語では"chaser"と書き、辞書を弾くと、追っ手・追撃者といった意味が出てきます。
バーやお酒の席でのチェイサーは"飲んでいるお酒の後を追うように飲むもの"を指します。
つまり、後追って飲むのであれば、水でなくても良いわけです。

ちなみに、英語としても"chaser"はそのまま通じ、バーなどでは日本と同じような意味で使うことが出来ます。

チェイサーの目的

では、チェイサーはなんのために存在しているのでしょうか。
主な目的は以下となります。

●口の中をリセット

一杯飲み終わって、次のドリンクを頼んだ際に、お酒によってはしばらく口の中に前のお酒の味やアルコール感が残っていることがあります。
次に別のお酒を飲むにあたって、一度口の中の味覚をリセットするためにチェイサーを飲みます。

●体内のアルコール濃度を下げる

アルコール度数の強いお酒を飲んでいる場合、それだけでは体内のアルコール濃度が上がっていき、一部のお酒に強い人を除いて、どんどん酔いも強くなっていきます。
これを和らげるために、飲んでいるお酒よりもアルコール度数の低いものを飲んで、体内のアルコール濃度を下げる目的があります。

●脱水症状を防ぐ

アルコールは利尿作用があり、場合によっては飲んでいる量以上に排出されます。
結果、体内から水分が減り、最悪の場合脱水症状となってしまいます。
これを防ぐために水分補給としてチェイサーを飲みます。

チェイサーは必ずしも水では無い

上でチェイサーの目的を3つあげましたが、この3つの目的を果たす飲み物と考えると"水"が無難な選択となります。

結果的に、チェイサーは一般的には水が出てくるわけです。。

バーで「チェイサーください」といって勝手に水以外のビールやよくわからない飲み物が出てくる事は無いので、その辺は安心して頼んでいただいて良いかと思います。
(稀に炭酸水のお店はあります)

●水以外のチェイサー

チェイサーとはあくまで前述の目的を持った飲み物を指し、一般的には水となりますが、必ずしも水だけを指すわけではありません、

ということは、水以外にもチェイサーは存在します。

例えば、電気ブランで有名な浅草の神谷バーでは、電気ブランのチェイサーとしてビールが推奨されている事は有名です。

そもそも、外国人(特に欧米)の方は、チェイサーとしてビールを飲まれる事はよくあるようです。

またテキーラを飲む際のチェイサーとして"サングリータ"と呼ばれる、トマトジュースとオレンジジュースを合わせスパイスを効かせたノンアルコールのドリンクを飲まれる事があります。

その他にもジュースや炭酸水をチェイサーとして飲まれる方はしばしばおられ、チェイサーが何かはその人の自由と言えます。

なお、これ以降は、基本的には"チェイサーを水で出す場合"を前提のお話となります。

チェイサーは無料?

「チェイサーを頼みたいけど、あれお金とられているの?」
と気になる方もいらっしゃると思います。

日本の一般的なバーにおいては、チェイサーとしてお水をお出しする場合は無料となります。
(一部の高級バーなどは有料の場合もあります)

ビールやその他のお酒、ジュースなどをチェイサーとする場合は、本人がチェイサーとして飲んでいるだけで、お店としては通常の注文の扱いになりますので、通常のメニュー料金がかかります。

当店では、お水と炭酸水については無料でご提供させていただいています。

チェイサーの頼み方と飲み方

●チェイサーの頼み方

頼み方については飲みたいと思ったときに
「チェイサーください」
と言えば大丈夫です。

横文字を使うのが恥ずかしければ
「お冷(お水)ください」
でもちゃんと出てきます。

●頼まなくてもチェイサーが出てくるお店と頼まないと出ないお店

バーによっては、頼まなくてもチェイサーが出てくるお店もあります。
特に、ウイスキーのロックやストレートなどの強いお酒を飲まれる方に対しては、最初から頼まれなくてもチェイサーを出すお店は多くあります。

逆にあえて頼まれるまでチェイサーを出さないお店もあります。
これはサービスが悪い、気が利かない、というわけではなく、あえてお出ししていないのです。

お客様によっては、強いお酒だけを飲み続ける事を良しとして、間に水を飲む事が好悪いと思われる方もいらっしゃいます。
当店ではありませんが、良かれと思って頼まれずにチェイサーを出したら「そんな酒に弱くない!」と怒られた、という話も聞きます。

また、そこまでいかなくても、アルコールに強い方などは、チェイサーをまったく必要とされず、飲まないのにチェイサーがある事でその分テーブルが狭くなってしまってはお客様にとってマイナスとなってしまいます。
お店としても出すだけ出して無意味となってしまいます。

そういったチェイサーを必要としてない方もいらっしゃいますので、頼まれるまではあえて出さないお店があります。

また、間を取って強いお酒を飲まれる方に対しては「チェイサーをご用意しましょうか」と聞くお店もあります。

チェイサーの扱いはお店によってまちまちとなりますが、欲しければ飲んでいるお酒のアルコール度数に関係なく、遠慮なく頼んでいただければと思います。

●チェイサーの飲み方は?おかわりは頼んで良い?

これといったルールは無いので、飲みたい時に飲む、で良いかと思います。
が、体の負担を考えた場合は、お酒を一口飲んだらチェイサーも一口飲み、を繰り返すのが良いと思います。

もしチェイサーが無くなれば、おかわりを頼んで問題ありません。
多くのお店は気づき次第、足してくれるところが多いと思います。
(私は、たまにバタバタしてる時など、空になっていることに気づかない時があります・・・すみません・・・)

バーでやらない方が良い事

チェイサー(お水)は基本的に無料ですし、飲めばすぐに足してくれるお店が多くなっています。
ただ、あくまでチェイサーは"お酒のお供"であることが前提となっています。

つまり、すでにお酒のグラスは空なのに、チェイサーだけ何杯もおかわりしてずっと居座り続ける、といった事は、お店からするとチャージをいただいているとは言え、バーのビジネスモデルから考えると厳しい部分があります。

とはいえ、お店から「もう帰ってくれ」とも言いにくいわけで、両者が心地よいお店として維持し続けるためにも、この辺は理解しておく必要があります。

ただし、お酒を飲み終わって、帰る前に最後に一杯お水を飲んで帰りたい、ぐらいであれば問題ないかと思います。

もうアルコールを飲むのはしんどいけど、まだゆっくりしたいという場合は、ソフトドリンクなどを頼まれると良いと思います。

最後に

チェイサーのお話し、いかがでしたでしょうか。
ただのお水といえばそうですが、意外と奥が深い存在となります。

チェイサーとは、お酒をおいしく飲み、また体の負担を和らげるために重要な役割をもっています。

頼みにくい、格好悪い、などとは思わず遠慮なく飲んでいただいて問題ありませんので、是非活用してお酒をおいしく飲みましょう!

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